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一般企業勤務の妻が、地方公務員の夫(コテツ・37歳)の体験談を聞き取って代筆/編集/公開しています。
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我が家は共働きだ。俺(地方公務員)と、一般企業で働く妻。
お金のことで、一度ちゃんと話し合ったことがある。
付き合っていた当初の俺は、お金の使い方が派手だった。デート代に毎回1万円以上。貯金はしない。彼氏彼女の間ならそれでもよかったのかもしれないけど、結婚を見据えたとき、妻には「この人、貯金は一切しないんだな」と見透かされていたんだと思う。
だから同棲を始めて、食費や将来のための貯金の話になったとき——派手にケンカになった、わけじゃない。冷静に、事実を突きつけられた。「もっとこうしていこうよ」と、話し合いの場を設けられた。当時の俺は貯金もほとんどない。NISAもやっていない。仕事もお金も、今みたいに軌道に乗っていなかった。
それ以来、うちのお金のことは「話し合い」で決めてきた。自慢したいわけじゃない。むしろ逆で、俺たちは「揉めないように、仕組みを作った」だけだ。意志の力で仲良くしているわけじゃない。
昔の俺は、お金の管理がとにかく下手だった。情報商材で100万円以上を溶かした人間だ。家計簿アプリに、レジで払うたびの支払いを1件ずつ手で打ち込んでいた人間だ。
そんな俺が、今は夫婦のお金を「ほったらかし」で回せている。何をどう組んだのかを、この記事に全部書いておく。
昔の俺は、お金の「流れ」が見えていなかった

お金で失敗した人間には、共通点があると思う。「今、自分の金がどこにどれだけあるか」を把握していないことだ。少なくとも昔の俺はそうだった。
家計簿アプリ(Zaim)に、レジで払うたびに1件ずつ手で入力していた時期がある。これも元はと言えば、妻の「毎月の予算を決めようよ」という提案で始めたものだった。数十円、数百円の買い物を、律儀に打ち込んでいく。
今ならわかる。あの小さな積み重ねは、自分の時間をまったく大事にしていなかった。1円単位の記録に時間を食われて、肝心のお金の「流れ」は何も変わっていなかったからだ。
ポイントも同じだった。ドラッグストアごと、スーパーごとにポイントカードを使い分けていた。
なんとなく「得している」気がしていた。でも、数十円のポイントのために自分の時間を使っていたんだから、完全に本末転倒だった。
両学長で腹落ちした「家計は、意志じゃなく仕組み」

両学長(YouTubeで約1,000万人規模の登録者を持つ、日本最大級のお金の教育者)の動画を見るようになって、いちばん腹に落ちた考え方がこれだ。
要するに——続かないのは意志が弱いからじゃなく、「続けなくていい仕組み」にしていないから。俺はそう受け取った。
家計簿を毎日つける根性も、ポイントを追いかける熱心さも、俺には要らなかった。必要だったのは、一度組んだら、あとは勝手にお金が正しい場所に流れていく「配管」だった。
だから俺は、夫婦のお金の「流れ」そのものを設計し直した。
我が家のお金の流れ、全体図

まず、うちのお金の流れを言葉にすると、こうなる。
- 俺の給料 → 俺のメイン口座(ネット銀行)
- 妻の給料 → 妻のメインバンク(地方の銀行)
- 妻のメインバンク → 自動で、妻名義のネット銀行へ定額入金
- 妻名義のネット銀行 → 自動で、俺のメイン口座へ振込(ここで家計のお金が1ヶ所に集まる)
- 俺のメイン口座 → 夫婦それぞれの「お小遣い口座」へ、毎月自動で振り分け
ポイントは、「自動」の3文字だ。俺が毎月手で振り込む作業は、どこにもない。一度設定したら、あとは毎月、決まった日に、決まった額が、決まった場所へ流れていく。
この「配管」の要になっているのが、ネット銀行だ。俺が使っているのは住信SBIネット銀行——2026年8月に「ドコモSMTBネット銀行」へ名前が変わったが、中身は同じ銀行だ——で、もう15年以上の付き合いになる。
契約したのは、都内で働いていた20代前半の頃。手取りは18万円で、家賃や社会保険料を払うと手元に残るのは月8万円くらい、という生活だった。当時は毎月の家賃を振り込むのに、窓口やATMで振込手数料を取られるのが、どうしても嫌だった。それでネット銀行にたどり着いた。
ついでに言うと、その頃の俺は、カツカツの生活の中でも10万円だけは絶対に手をつけない金として置いていた。急な病気、急なケガ、急なトラブル。何かあった時に、すぐ払うための金だ。ずっと後に両学長の「生活防衛資金」という言葉を知ったとき、「あれのことか」と思った。名前を知る10年以上前から、本能でやっていたことだった。
当時はただの節約だったけど、この銀行の「他行への自動定額入金」「自動振込」が手数料無料でできる機能が、結果的に今の夫婦の家計の背骨になっている。
正直、ここは他のネット銀行でも似たことはできると思う。大事なのは銀行の名前じゃなくて、「手数料ゼロで、お金が自動で流れる配管を1本通しておく」という発想の方だ。
家計の支払いは、1枚のカードに集約した

お金の流れを1ヶ所に集めたら、次は「出ていくお金」を1本にまとめた。
食費、日用品、家族での外食、旅行。家族の支出は、基本的に全部1枚のクレジットカード(三井住友カード ゴールド/NL)で払う。妻にも家族カードを1枚渡してあるので、妻が払っても同じ家計として記録される。
そのカードを家計簿アプリ(マネーフォワードME)に連携させておくと、カードで払うだけで、勝手に家計簿ができあがっている。あの、レジのたびに1件ずつ手で打ち込んでいた俺が、だ。
支払いを1枚に集約すると、「今月、家族でいくら使ったか」が一発でわかる。これが想像以上に効く。カードが何枚にも散らばっていると、月末に「あれ、思ったより使ってる」と青くなるけど、1枚だと流れが一目で見える。
どのカードにどう集約したかの細かい話は、別の記事(固定費を1つずつ片付けた話)に書いた。ここで言いたいのは、「家計は1本にまとめると、見えるようになる」ということだけだ。
お小遣いだけは、お互い”詮索しない”仕組みにした

ここが、我が家の家計でいちばん大事にしているところかもしれない。
家計のお金は1ヶ所に集めて、1枚のカードで見える化した。でも、夫婦それぞれの「お小遣い」だけは、あえて家計簿に載せていない。
仕組みはこうだ。俺のメイン口座から、毎月決まった額が、自動で「お小遣い口座」に振り分けられる。この口座には、家計用とは別の、それぞれ自分だけの楽天カードを紐づけてある。
お小遣いの範囲で何を買おうと、お互い口出ししない。というより、家計簿に載らないから、そもそも相手が何に使ったか見えない。
これは意図的にそうしている。俺の言葉で言うと、「なんでこんなものにお金使うんだよ、と言わない仕組み。というより、言えない仕組み」だ。
夫婦のすれ違いは、たいていお金から始まると思う。「そんなものに使って」「あなただって」。でも、それって相手の使い道が見えてしまうから起きるんじゃないか。
だから最初から、お互いの小遣いは見えないようにした。俺が何にお金を使おうと妻は知らないし、妻が何を買おうと俺は知らない。その代わり、家族のお金はガラス張りにして2人で見る。
この「家族で使うお金は2人で全部見えるようにする。自分の小遣いだけはお互い見ない」っていう線引きが、うちには合っていた。お互いを信頼していないから分けたんじゃない。信頼をこれ以上すり減らさないために、最初から見ない仕組みにした、という方が近い。
結局、俺がやったのは「配管」を1回組んだだけ

改めて振り返ると、俺が特別なことをしたわけじゃない。
- お金が自動で正しい場所に流れる「配管」を1本通した
- 家族の支払いを1枚のカードにまとめて、勝手に家計簿ができるようにした
- お互いの小遣いだけは、あえて見えない場所に分けた
この3つを一度だけ設定した。あとは、毎月ほったらかしで回っている。俺が家計簿とにらめっこする時間も、ポイントカードを何枚も持ち歩いて使い分ける手間も、もう要らない。
あれだけお金で失敗して、家計簿の手入力に時間を食われていた俺でも、これは続いている。というより、「続ける」という感覚すらない。勝手に流れているだけだからだ。
もし今、夫婦のお金のことでモヤモヤしている人がいたら、伝えたいのはこれだ。うまく管理できないのは、あなたの意志が弱いからじゃない。たぶん、まだ仕組みにしていないだけだと思う。
意志で頑張るのをやめて、配管を1本通す。うちの家計は、それだけで回っている。
コテツが実際に使っているもの
この記事に出てきた、俺が今も実際に使っているものを置いておく。もし興味があれば、という程度で。
お小遣い用に夫婦それぞれ持っているのが、楽天カードだ。年会費が永年無料で、お小遣いの範囲で気楽に使う1枚として、もう長いこと持っている。
家族の支払いを集約しているのが、三井住友カード ゴールド(NL)。こちらの使い込んだ話は固定費の記事で語った。
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