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一般企業勤務の妻が、地方公務員の夫(コテツ・37歳)の体験談を聞き取って代筆/編集/公開しています。
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今の妻は、初デートで1時間以上遅刻してきた。
それでも俺は怒らなかった。というか、別に怒る気にもならなかった。「どうせ縁がなければそれまでだし」って思ってたから。
これは、マッチングアプリで何度も撃沈した俺が、ようやく「余裕」を持てるようになったとき、運命の相手に出会った話だ。
この記事は、マッチングアプリでうまくいかない人と、「絶対に成功させなきゃ」と力みすぎている人に向けて書いた。失敗を重ねた末の「別にうまくいかなくてもいい」という感覚が、最終的に運命を呼んだ話。
マッチングアプリを使い始めた理由

地方公務員という仕事柄、出会いの場が極端に少ない。職場内恋愛のリスクは高い。飲み会も同じメンツが続く。地域コミュニティも狭い。だから、マッチングアプリを使い始めた。複数のメジャーなアプリに登録した。
地方公務員という職業は、マッチングアプリでは「安定している」という意味でプロフィールに書きやすい。ただ、具体的な職種や職場については、信用できると判断した相手にしか話さない。これは今でも変わらないリスク管理の基本だ。アプリを使い始めた当初は、「絶対に彼女を作る」と意気込んでいた。でも、それが全然うまくいかなかった。
最初の頃は本当にひどかった
プロフィール写真から始まって、全部ダメだった。最初に使った写真は、友人の結婚式で撮ったちょっとフォーマルなやつ。「ちゃんとして見える」と思ったけど、全然マッチングしなかった。
自己紹介文も何回書き直したか分からない。最初は「誠実で真面目な人間です」みたいな、読んでてこっちが恥ずかしくなるやつを書いてた。やっとマッチングしても、会話が3往復で終わる。ようやくデートに漕ぎ着けても、話が続かない。帰り際に「またどこか行きましょう」と言ったけど、その後連絡が来ない。「次の約束に繋がらない」という壁に何度も当たった。撃沈したデートの数は、もう数えるのをやめた。
「絶対成功させなければ」という気持ちが邪魔をする

前の彼女に振られた直後に使い始めたアプリは、正直うまくいかなかった。気合が入りすぎていた。「この人しかいない」「絶対に成功させる」という気持ちが、たぶんにじみ出ていたんだと思う。
マッチングしても会話が続かない。やっと会えてもぎこちない。「また連絡します」で終わる。それを何度も繰り返した。でも、その失敗の積み重ねの中で、なんとなくコツみたいなものが見えてきた。「別に成功しなくてもいい」という感覚だ。
彼女にならなくても、飲み友達になれればいい。会えなくても、それはそれで縁がなかっただけだ。そう思えるようになってから、なぜか急に話がうまく進み始めた。
妻に会う直前の俺の状態

前の彼女に振られてから、少しヤサぐれていた時期があった。「もう別に、しばらく彼女なんていらない」って本気で思ってた。アプリを使い続けてはいたけど、目的が変わってた。「彼女を作る」じゃなくて、「飲み友達の女性がいたら楽しいかも」くらいの感覚。執着がなかった。
これ、後から気づいたんだけど、地方公務員の採用試験の最終面接に受かったときと、全く同じ感覚だった。あの面接も、それまで何度か落ちていたから「落ちても次がある」と思えてた。変に力が入ってなかった。だからリラックスして、素の自分で受けられた。
妻と会う直前の俺も、同じだった。「うまくいかなくてもいい」という開き直りが、変な緊張を消してくれていた。
初デート当日、1時間経っても来なかった

今の妻と初めて会う約束をしたのは、とある駅前だった。待ち合わせの時間になっても、姿が見えない。10分。20分。30分。連絡してみると「近くにいます、もう少しで着きます」という返信が来た。
「近く」が1時間以上続いた。
その間、俺はスマホでネットサーフィンしていた。「もしかしてドタキャンか?業者か?」と頭の片隅で思いながらも、焦りはなかった。「まあいいか。もし来なかったら近くのカフェでも入ろう」という気持ちだった。「近くにいるからゆっくりきていいよ」と返信した。
後から聞いたら、その日は友人とバーベキューをしていて、帰ってきたら疲れて眠ってしまったらしい。起きたとき「もうすっぽかそうかな」と思ったらしいけど、「でも、まあ行くか」と思い直して来てくれたらしい。
俺はその1時間以上、ベンチに座ってぼーっとしたりコンビニで飲み物を買ったりして過ごしていた。別に急いでいなかった。「来なかったら来なかったでいい」と本当に思っていたから、怒りは一ミリも湧かなかった。
来たときの第一印象:「この子は嘘をつけない人だ」

ようやく現れたとき、彼女は汗だくで駆け込んできた。「ごめんなさい、本当に…」って、かなり恐縮していた。俺は「いや、全然大丈夫ですよ」と言った。
その瞬間に思った。「あ、この子は嘘をつけない人だな」と。必死に謝ってくれている姿が、なんか正直に見えた。遅れてきたことをごまかすでも言い訳するでもなく、ただ謝ってくれていた。「遅れてごめんなさい」と言える人間は、信頼できる。その後の関係の原点がそこにあったと今でも思っている。それが嘘じゃなかったのは、たぶん態度に出ていたと思う。
後になって妻から聞いた話では、「あんなに待たせても全然怒ってなかったから、この人は変だと思った。でも、それが良かった」らしい。変で良かった。
「余裕」がなぜ生まれたか

天然でモテる人間ではない。研究して、失敗して、ようやくここまで来た。プロフィール写真を何パターンも試した。自己紹介文を何十回も書き直した。デートが撃沈するたびに、どこが悪かったか考えた。
うまくいかない経験を積み重ねるうちに、「一回一回に全力を注ぎすぎない」という感覚が身についた。面接も恋愛も、「必死になりすぎると逃げていく」。でも、「余裕を持てるようになるには準備が必要」だ。なにもしないで余裕ぶっている人間は、ただの無責任だ。たくさんの失敗と試行錯誤を積み重ねた結果として、はじめて本当の余裕が生まれる。
「この人に絶対に好かれなきゃ」と思った瞬間、人間は本来の力を出せなくなる。変に取り繕ったり、相手に合わせすぎたり、嘘をついたりし始める。それが相手に伝わって、うまくいかなくなる。
「余裕」が全部の鍵だという話

結婚してから、妻にこの話をしたことがある。「あの日、1時間以上待ったのに怒らなかったのはなんで?」――「別に怒る理由がなかったから」と答えた。妻は「それが一番良かった」と言っていた。
あの出会いがなかったら、今の家庭はなかった。娘もいなかった。今の生活もなかった。そう思うと、「余裕を持って臨む」というのは戦略でも何でもなく、ただ自分が自分でいられる状態だったんだと思う。
面接でも、仕事でも、恋愛でも、本当の力が出せるのは「余裕があるとき」だけだ。余裕は、積み重ねた経験から生まれる。失敗を重ねて、「別にうまくいかなくてもいい」と思えるようになってはじめて、人間は本来の力を出せる。マッチングアプリを何個も登録して、何度もデートして、何度もうまくいかなかった経験が、俺を作った。
あの失敗の積み重ねがなければ、1時間以上待てる余裕もなかった。だから、うまくいかないことを繰り返している人に言いたいのは、「その失敗は無駄じゃない」ということだ。積み重なった失敗が、いつか余裕に変わる。余裕が生まれたとき、ようやく本当のチャンスがやってくる。
マッチングアプリを使うとき、職業の話をどう扱うか

地方公務員という職業は、マッチングアプリでは正直、強い。「安定している」「真面目そう」という印象を持ってもらいやすい。でも、具体的な職種や職場については、慎重にした。信用できると判断した相手にしか話さない。これは今も変わらない俺のリスク管理の基本だ。
プロフィールには「公務員」とだけ書いた。それで十分だった。具体的な部署や仕事内容を最初から話すと、変に詮索されることがある。「どこに勤めてるの?」「何の仕事してるの?」という流れになりやすい。それが面倒だった。プロフィールに書くのは最低限にして、会ってから少しずつ話す。そのほうが、会話に自然な流れが生まれる。
資産形成を始めてから、恋愛観が変わった

今もコツコツ積み上げてきた資産がある。NISAの積立、高配当株、コツコツやってきた結果だ。お金の不安が薄れてから、人間関係の見え方が変わった気がする。「この人に嫌われたら終わり」という感覚がなくなった。
仕事でも、家族との関係でも、友人関係でも。「ここしかない」という閉塞感がなくなると、人は自然と余裕が出てくる。資産を積み上げるというのは、お金そのものじゃなくて「選択肢を持つこと」だと思っている。選択肢があると、無理をしなくなる。無理をしないと、自分でいられる。
妻との出会いで「余裕があったから上手くいった」と言ったけど、その余裕はお金の余裕とも繋がっている気がする。余談だけど、マッチングアプリの月額課金を楽天カードで払っていた。楽天ポイントが地味に貯まって、それで別のデート代に使ったりもしていた。コスパ重視の思考は、この頃から変わっていない。
うまくいかない人へ:その失敗は、無駄じゃない

もし今、あなたがマッチングアプリで何度も撃沈しているなら――それは、未来の「余裕」を作っている時間だ。
「絶対に成功させなきゃ」と思っているうちは、たぶんうまくいかない。でも、その失敗が積み重なって、ある日「別にうまくいかなくてもいい」と心から思える瞬間が来る。その瞬間に、運命の出会いが訪れる。少なくとも俺の場合は、そうだった。
1時間以上待っても怒らなかった俺と、汗だくで駆け込んできて謝った妻。あの日の組み合わせが、今の家庭を作った。余裕は戦略じゃない。失敗の積み重ねが生む、自然な状態だ。
俺がそうだった。あなたも、必ず辿り着ける。
俺と一緒に、前を向こう。


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